【Monthly Greetings】「フェイクニュース」と企業不祥事;AI・ロボット脅威論


2017-05-01

●2017年5月のひとこと
“初夏”という表現がぴったりの5月を迎えましたが、みなさんはこのGWをいかがお過ごしになりましたか?
私はこの期間を利用して溜め込んでしまった、録画TVから映画を数本ゆっくり鑑賞するなどして、ハードディスクの“消化”作業を楽しみ(?)ました。
その中には、特集ニュース番組もあり、仕事柄ついついそれらニュース内容の“信憑性”を疑いながら見ることがあります。しかしこの懐疑的情報収集方法に拍車をかけたのが、5月3日深夜(午前0時~)NHK-BS1で放映された「BS世界のドキュメンタリー」という番組です。副題は「人類初飛行の光と影」というドキュメンタリー番組です。これは最近発見された資料から、「世界初の有人飛行に成功したのはライト兄弟ではなく、その2年前に航空整備工のホワイトヘッドという人物だったという可能性が出てきた」という内容です。数年前に米国ワシントンDCのスミソニアン博物館を訪問し、ライト兄弟実物の飛行機を見て感動した私にとっては、衝撃と落胆を覚えました。
(参考:https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/253/2145517/index.html)
[再放送は5月10日(水)17:00~17:50 NHK-BS1に放映。]
そこで今月は「フェイク・ニュース(fake news)」とも言われている最近の“偽の報道”について考えてみましょう。
この表現は昨年行われた米国の大統領選中、そしてトランプ新大統領誕生後に、Twitter等SNSで偽ニュースが拡散されたことから大きな問題として取り上げられています。そして「Post-truth」という表現も欧米での流行語になったりしていますが、この用語はオックスフォード辞書によれば「客観的な事実が重要視されず、感情的な訴えが政治的に影響を与える状況」とのこと。すなわちデマなどもその対象になりますが、これは政界だけではなく一般社会でも起きています。
たとえば熊本地震直後「地震のせいで動物園からライオンが放たれた」というウソの内容がTwitterに投稿されたことも記憶に新しい問題例です。そしてビジネス界でも起きています。
それは有名な大企業が決算内容を「不適切会計」として発表したり、自動車メーカーによる燃費不正問題、さらにIT企業によるキュレーションサイトでの嘘の医療情報掲載といった、企業不祥事事件です。
これらの事件が引き金となって、ニュース報道に接するたびに、「これは本当かな?」と疑問視する度合いが増えてきているわけです。
日本経済新聞の調査(2017.01)によると、「SNS上のニュースを信用するかどうか」に対して、「信用しない」との答えは何と87.1%に上ったとのこと。
(ちなみに「信用する」は12.9%もいて、ここからの拡散も大きいということです。)

私は大学教授時代、新入生を前に「高校までは教科書をそのまま覚えてきたでしょうが、大学という場所では教科書や先生の話していることをそのまま鵜呑みにするのではなく、常に疑問を持って聞くことが大学での講義の聴き方ですよ」と話してきましたが、通常の新聞やテレビの報道に対しても信頼できない時代に入ってきたのかと思うと、些か寂しいというか残念な気持ちになりますね。また“事実”を追いかけている『寺子屋カレッジ』の「時事ネタ経営学」でもできるだけ情報のウラをとったり、“信憑性”を疑う性悪説に立ってみていく必要性を強く感じました。

●事業活動のご連絡
私は現在「IoTビジネス研究会」(日本経済研究所主催)に属しており、農業や介護などの世界における研究事例を学んでいます。先月は、産業技術総合研究所、人工知能研究センターの野田総括研究主幹を招いて、貴重なお話を聞かせていただきました。
最近話題のAIトピックスから歴史、学習スタイル、シンギュラリティまで多岐に渡って有意義な識見に触れることができました。
そのなかで「AIが社会を変えるのではなく、変わらざるを得ない社会をAIで支援する」
「“知能”についての明確な定義はない」「学習で“美意識”は獲得できない」と指摘されたことが印象に残りました。
最近はAIによって人間の仕事が置き換えられてしまう、というAI・ロボット脅威論が高まっていますが、やはり人間にしかできないことが大切ではないかと、再認識させられました。ご参考までに、別の研究でAI化されにくいには、人間がもつ「問題発見・目標設定能力」と「コミュニケーション能力」、さらに「感情表現」とのことです。
また日本経済新聞(2017.4.23)では「わたしの仕事、ロボットに奪われますか?」という日経ビジュアルデータの下記サイトを紹介しています。気になる業種や職業を入力すると、ロボットに代替される比率(%)が表示されます。
みなさんも試されてみてはいかがでしょうか。
※ https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/ft-ai-job/

さて、今月(5月)と来月(6月)の『寺子屋カレッジ』は、以下の通り開講します。
◇「時事ネタ経営学」講座……1講義:90分
5月の講義
5/08(月曜):18:45~20:15[渋谷教室]
5/10(水曜):18:45~20:15[市ヶ谷教室]
5/13(土曜): 9:45~11:15[市ヶ谷教室]
6月の講義
6/10(土曜): 9:45~11:15[市ヶ谷教室]
6/12(月曜):18:45~20:15[渋谷教室]
6/14(水曜):18:45~20:15[市ヶ谷教室]

◇「あんパン経営学」講座……1講義:120分
5月の講義テーマ:「経営組織論」
5/22(月曜):18:45~20:45[渋谷教室]
5/24(水曜):18:45~20:45[市ヶ谷教室]
5/27(土曜): 9:45~11:45[市ヶ谷教室]
6月の講義テーマ:「経営戦略論」
6/24(土曜): 9:45~11:45[市ヶ谷教室]
6/26(月曜):18:45~20:45[渋谷教室]
6/28(水曜):18:45~20:45[市ヶ谷教室]

なお、今月・来月の「寺子屋カレッジ」説明会[無料]は以下のように予定しています。
◇ 日時: 5月15日(月)18:30~20:00
6月06日(火)10:00~11:30
◇ 場所:渋谷区 文化総合センター大和田 学習室2(2階)
上記の内容は同じで、会場も同じです。
※渋谷駅から徒歩5分
(所在地:渋谷区桜丘町23-21)
URL: http://www.shibu-cul.jp/access
ご参加希望の場合、メールにてお申し込みください。
メールアドレス:otoiawase@terakare.com
以上、2017年5月のMonthly Greetingsでした。
弊社ビット89では、皆さまの社外「経営企画室」として、
ビジネスに直結した
●「量り売り方式のリサーチ」
●「即戦力となるセミナー研修」
●「コーチング スタイルのコンサルティング」
を行っております。
出前スタイルのセミナー研修も喜んでお受けいたしますので、
どうぞいつでもお気軽に声をかけてみてください。

学び直しの経営塾「寺子屋カレッジ」塾長 吉田健司